色水みたいな飲み物 マウンテンデューとメローイエロー
❝子供が炭酸を飲むと、骨と歯が溶ける❞
小さい頃、母に言われ、
炭酸飲料はコップ1杯迄と決まっていました。
日曜は特別メニュー
父親と週1だけ囲む食卓
私の幼少期、世の中は、
まだ週休二日制ではありませんでした。
専業主婦の母親は、家にいつもいましたが、
仕事で朝早く、帰りの遅い父親は、
週の内、食事を共にするのは日曜だけ。
家族で囲む、唯一の夕食の献立は、
中心に置かれた物に手を伸ばし、
全員参加型の、
焼肉、すき焼き、手巻きずし、お好み焼き……
といった、
どこか特別感のある物が多かった記憶があります。
いつもいない人=父との買い物
また、日曜は普段使いはしない、
大型の総合スーパーまで、
お出掛け感覚で足を運ぶ事も多々あった為、
近所では売っていない変わった物が手に入りました。
加えて、通常の買い物メンバーではない人=父が、
目新しい物や、少々高価な物を選択をする、
というのも、要因だったのだと思います。
炭酸は歯と骨を溶かす
マウンテンデューとメローイエロー
いつもと雰囲気の違う食卓には、
平日には見られない飲み物もありました。
どちらかと言うと、甘党の父は、
家で晩酌をすることは無く、炭酸飲料を好みました。
コーラが昔から好きなようでしたが、
その当時、発売されたばかりの、
かなり気に入ったようで、
我が家の日曜定番の一つになる程でした。
❝いろみず❞みたいな飲み物
幼稚園児の頃、絵具や花で着色した水を、
❝色水(いろみず)❞と呼んで、作る遊びが好きでした。
その色水みたいな、緑や黄の、
変な色でシュワシュワした液体、
当然、子供も飲みたいわけですが、
それを阻む人がいます、母です。
子供が炭酸を飲んだら
生真面目な母としたら、
糖分たっぷり、見るからに体に悪そうな物を、
与えたくはなかったのでしょう。
「子供は炭酸飲んだら、歯とか骨が溶けるよ」
と。それを横目に、
自分だけ飲むのはばつが悪かったのか、
父が、少しなら大丈夫と助け舟を出してくれました。
両親の妥協案で、コップ1杯までと決められ、
色水みたいな飲み物にありつく事が出来ました。
けれど、骨や歯が溶けるというのは恐怖です。
その言葉を信じた子供は、
素直に言いつけを守っていました。
実際、骨や歯に影響は?
「炭酸飲むと……」
という話、言われた事がある人は結構いるんですよね。
母親オリジナルだったわけでもないようです。
では、迷信的なものだったのでしょうか。
調べてみると、すぐヒットしました。
コーラには歯や骨を溶かす作用があると聞いたのですが、本当ですか? サントリーお客様センター
普通にお飲みいただいている場合には、
溶ける心配はありません。
骨や歯の主成分である炭酸カルシウムは、酸に溶ける性質を持っています。したがって、抜けた歯や魚の骨などを長時間コーラや炭酸飲料、天然果汁など酸を含んだ液体に漬けておくとカルシウムやマグネシウムが溶け出します(これを脱灰現象といいます)。しかし、酸を含んだ食べ物や飲み物が、人間の体内で骨に直接触れることはありません。
また、口に含んだ時も口の中をすぐに通り過ぎてしまい、歯に触れている時間が短いうえ、唾液による希釈、中和作用によって守られています。
一応、科学的な根拠はあるんですね。
噂として広まった時に、
極端な言い回しになった感じですね。
久々に飲んだマウンテンデュー
数年前、帰宅途中の自販機で、
久しぶりにマウンテンデューを見掛け、
思わず購入してしまいました。
家に帰り、わくわくしながら、飲んでみました。
「ん?こんなだったっけ?」
詳細な味の記憶があるわけではなく、
確かな事は言えません。
ただ、コップ1杯までしか飲めなかったから、
心に残っていたのでしょうね、強烈に。
思い出の中では、やたら美味しかったんですけどね。