寄席ひと月のスケジュール 上席・中席・下席
落語を聞きに初めて寄席に行ってみるまで、
不安な事が沢山あると思います。
寄席って毎日やっているらしいけど、
予定ってどんな感じなの?
数年前からと、まだまだ落語ファン初心者の私ですが、
寄席に通うようになる前、気になっていたあれこれを、
まとめておきたいと思います。
前回は時間・料金・チケット入手方法でしたが、
今回は、寄席ひと月内の予定についてです。
興味をお持ち頂ければ嬉しい事限りなしです。
寄席のスケジュールは?
寄席は、年末の数日を除いて年中無休です。
毎日やっているのですが、
出演者は日によって違うわけではなく、
かと言って、
いつも同じ、でもないんです。
上席・中席・下席って?
実は寄席では、ひと月を3分割して
スケジュールが組まれております。
3つに分けるというのは珍しいと思うのですが、
それぞれは❝上・中・下❞と呼ばれています。
・上席(かみせき)→ 1日~10日
・中席(なかせき)→11日~20日
・下席(しもせき)→21日~30日
各席に、昼・夜の部があるので、
単純に考えれば、
同じ演芸場であったとしても
2部×3席で、6通りの顔ぶれが観れる
という事になります。
同じメンバーでも中身は違う
しかも、以前の記事にも書いた通り、
寄席の演目は、噺家さんがその日の状況をみて、
座布団の上に座ってからお決めになります。
出演アーティストの順番だけが決まっている、
セットリストのないライブみたいなものなんですね。
私も好きな師匠がお出になっていた時、
2日続けて同じ顔触れを観に行った事がありましたが、
ほとんどの方、違う噺を聞け、両日とも楽しめました。
ただ、中には一言一句、客いじりまで、
丸っきり同じ方もいらっしゃいました。
私にはまだそれが、芸のこだわりなのか、
手抜きなのか判断がつかなかったので、
衝撃を味わう事も出来ました。
色んな芸人さんが観れるのも寄席のいいところです(笑)
特別な公演
1、3、5、7、8、10月の31日には、
余一会(よいちかい)と呼ばれる企画公演があります。
・一人の噺をじっくり聞ける独演会
・師匠と弟子たちが集まる一門会
など、その時によって、内容は様々です。
この日は、通常の寄席の、
持ち時間が15~20分程度で、
次々に芸人さんが登場、
とは異なるスタイルの公演になります。
人気の余一会
寄席は、そんなに広くないので、
後方席であっても、結構良く見えるものです。
文化センターのホール等のような大きい会場ですと、
席によっては❝遥か彼方のステージ❞という時もあり、
楽しいけれど細かい表情や仕草まではわからず、
少し残念だったりもします。
余一会は、普段、落語会のチケットが取りにくいような
噺家さんが舞台に立つ事も多く、
コンパクト空間の寄席ならではで、
間近で観れるチャンスだったりします。
これだけが理由ではないのですが、
非常に人気がある為、
当日券のみが基本の寄席でも、
余一会は前売りが発売される場合もあるんですよ。
個性的な池袋演芸場下席夜の部
また、池袋演芸場に関しては、
下席(21~30にち)夜の部は
日替わりの公演になっています。
若手の方たちの勉強会など、
個性的なものが多いという印象です。
通常、池袋は昼夜の入れ替えはありませんが、
下席のみ、入れ替え制です。
まとめ
寄席は1ヶ月を
・上席、中席、下席と10日毎に区切っている
・それぞれ昼・夜の部があるので、6通りの顔ぶれが観れる
・31日には余一会があり、特別公演がある
同じメンバーでも、
違った味わいの毎日が繰り返されている
寄席って、魅力的なところですよ。