ゆる~くこだわれ~yuruyurara’s blog~

興味あれこれ、基本どんより。ゆる~いこだわり雑記です

寄席と落語会の違い 新春若手花形落語会(2019年1月29日練馬文化センター)

1月29日に、練馬文化センターで行われた、

桃月庵白酒師匠、柳家三三師匠、

講談の神田松乃丞さん、の三人会、

新春若手花形落語会に行って来ました。

f:id:yuruyurara:20190204221201j:plain

ホール落語と寄席落語

ここ数年、好きだったアーティストのライブより、

落語を聞きに足繁く通っている私。

このブログでは、何度か寄席のおすすめをしておりますが、

それとは又、違った楽しみもある為、

大きい会場での落語会、

ホール落語にも良く行きます。

噺をじっくり聞ける落語会

前にも書いたように、

寄席十数組の芸人さんが、

入れ代わり立ち代わりと言った感じで出てくるので、

それぞれの持ち時間は平均15~20分です。

対してホール落語では、

独演会二人会(ににんかい)等、

寄席ほど沢山の方がお出になる事はないので、

せわしなさというのはありません。

その為、持ち時間は、短くても30分以上はあり、

お一人の噺をじっくり聞くことが出来ます。

仕草や表情を楽しめるかは席次第

もっともホール落語は、寄席に比べ会場が大きい為、

席によっては細かな仕草や表情まではわからない

というのが難点。

好きな噺家さんの噺を、

たっぷり聞ける、でも遠過ぎて見えない

まぁ、こればっかりは仕方ない事なんですけどね。

演目の掲示

寄席は、

演目が決まっていない

終演後の発表はない

落語会では、

事前に演目が決まっており告知されている

告知がなくとも終演後に演目が掲示される

帰りに皆さん、写真に収めています。

今回の落語会の演目は、こちら。

 

f:id:yuruyurara:20190204214341j:plain

割とこういう感じが多いんですけど、

噺家さんの直筆だったりする場合もあります。

新春若手花形落語会

今回の会場は約1500席程だそうなのですが、

比較的良席だった為、満足でした。

桃月庵白酒師匠

桃月庵白酒師匠は、

大きな体でにこやかに、

若手と銘打った落語会だけれど、

実は皆そんなに若くもないと、

マクラから、会場に笑いの渦を巻き起こしていました。

何度か生で聞いているのですが、

雰囲気が春風亭一之輔師匠と似ているといつも感じます。

講談神田松乃丞さん

周囲の女性達が話しているのが聞こえたのですが、

神田松乃丞さんを観に来たそうで、

開演前から心待ちになさっており、拍手もひときわ大きく。

テレビでも特集されたりと、やはり大変な人気なんですね。

相変わらず、毒っ気たっぷりに、会場の広さや、

トリを務める三三師匠に面倒臭い絡みを入れたりしつつ、

そこから観客を噺本編に引きずり込む。

あの熱量、離れているのに、圧を感じました

ファンの方が多い会場は一気にその熱に包まれました。

柳家三三師匠

先の女性達曰く、

「松乃丞楽しみ、白酒は羨ましいって言われた、

あと一人って、誰?」との事。

私は柳家三三師匠がお目当てだったので、

心の中でひどく憤慨しておりましたが、

相当数はおそらくそんなだったような印象です。

熱風を吹かせ、去って行った松乃丞さんの後、

アウェイ感満載の中、涼やかに話し始まった三三師匠。

そして、やってくれました。

松乃丞さんの厄介なイジリに、

なんと答えるかという期待はいっさい無視

そのまま進めるのかと思いきや、

代わりに彼が読んだ『吉岡治太夫』を、

巧みにご自身の噺『妾馬』の中に取り入れ、

何度も登場させるので、その度に会場が大爆笑。

完全に場の空気が入れ代わり

松乃丞さんワールドから三三師匠の世界になる、

なんともスマートで華麗な、腹黒い返しでした。

三三師匠腹黒さの魅力

松乃丞さんは、煮えたぎって

どろっとした毒をまき散らす感じですが、

三三師匠は、ふつふつと人肌で、

さらりとした毒をじんわり染み込ませる感じと言うか。

後者の方がたち悪そうじゃないですか(笑)

そういうところも、大好きなんですよね、私。

今回も、オペラやお芝居なら、ブラボー連発で

スタンディングオベーションものでした。

終演後、件の女性たちが、

「三三さん、すごかった!面白かった!」

と興奮しているのを聞いて、

マスクの下で、にやついてしまいました。