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【年末年始一気読み】理数系学問好きにおすすめ『S&Mシリーズ』

『S&Mシリーズ』(森博嗣

こちらの作品は、実写・アニメ化もされているので、

ご存知の方も多い『すべてがFになる』から始まるシリーズです。

シリーズとしては長編10作品

他、単独短編集の中にも、このシリーズの作品が幾つかあります。

個人的には、最初に読んだ際、

「理系の京極夏彦じゃん」と。

このシリーズも、知識の洪水浴びることができますよ(笑)

 

 

 1.内容  

国立N大学建築学助教授の犀川創平と、

その教え子である西之園萌絵が遭遇する事件を解決していく、

ミステリーです。

犀川のS、萌絵のMでS&Mシリーズです)

2.おすすめポイント 

  • 作品に散りばめられる理系知識

事件のトリックや、そこに至るまでの筋立てに、

理数系の知識が多用されています。

また、著者は当時、名古屋大学工学部の助教授でした。

主人公を彷彿とさせる経歴の為か、

建築・情報工学分野の話も深く、

キャラクターにリアルさがあります。

 

  • 気付くと嬉しい仕掛け

タイトルには英語の副題がついているのですが、

そこに意味があったりします。

又、6・7作目は同時期に起きた別の事件がそれぞれ描かれ、

互いの事件を別視点から見ることが出来たり、

同時期である事を意識させる仕掛けも施されており、

気付くとにやりとします。

3.作品リスト

  《長編》10作品 

※刊行年月の後の数字は講談社文庫版の頁数です

  

すべてがFになる   

(1996.04) 508

冷たい密室と博士たち 

(1996.07) 404

笑わない数学者    

(1996.09)   479

詩的私的ジャック   

(1997.01)   461

封印再度       

(1997.04)   560

幻惑の死と使途    

(1997.10)   564

夏のレプリカ     

(1998.01)   506

今はもうない     

(1998.04)   529

数奇にして模型    

(1998.07)   700

有限と微小のパン   

(1998.10)   860

 

 

京極作品に比べるとページ数は少なめです。

ただ、理数系の苦手な私には、薀蓄部分が難しく、

読むのに少し手こずりました。

こちらは、四季シリーズGシリーズなど、

関連の深い他シリーズもありますので、

お気に召したらそちらに手を伸ばすのもありかと思います。

 

映像化より、だいぶ前に作品を読んでいたもので、

自分の考えていた登場人物のイメージと、

スタイリッシュな俳優さんたちが重ならず、

むむむと思ったものです。