ゆる~くこだわれ~yuruyurara’s blog~

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お別れと始まりの言葉『グッド・ラック・アンド・グッドバイ』(荒井由実)

お別れと始まりの言葉❞というお題を見て、

すぐ頭に浮かんだのが

荒井由実グッド・ラック・アンド・グッドバイ

この曲、ユーミンの中で1番好きな曲です。

 

グッド・ラック・アンド・グッドバイ』とは 

今週のお題「卒業」、

とは少し趣旨が違うかもなんですが。

荒井由実時代の曲 

荒井由実4枚目のアルバム

14番目の月』(1976年)の9曲目で、

もともと岡崎友紀への提供曲の

セルフカバーだったようです。

実は私がこの曲をきちんと聞いたのは、

2001年松任谷由実ベストアルバム

sweet, bitter sweet YUMING BALLAD BEST

に収録されていたから。

2枚組のベスト盤、特にDISC1の方は、

特別コアなファンでなくとも知っている曲ばかりで、

たまたま知り合いに借りたのですが、

その4曲目に入っていたんですよね。

ja.wikipedia.org

昔と今の切なさを美しく描く歌詞 

昔の恋の終わり

歌詞の内容は、思いっきりざっくり言うと

昔の恋人と偶然再会し、本当に恋が終わった

という感じです。 

 

なつかしいあのひとに 人ごみの中で会った

微笑む顔が少しはにかむの

昔のままだわ

傷ついた恋なのに もう跡形もないのよ

偶然会えたら泣きだしちゃうと

思っていたのに

 

 思いもよらず、街中で再会したかつての恋人。

その頃と同じ笑顔を見せる彼、

でも、あの頃とは違う関係性の二人。

色々あって別の道を歩くことになり、

傷ついた心を抱えた彼女。

偶然会えたら泣き出しちゃう

きっと、直後はいつもそう思っていたのでしょうが、

時が経ち、いざその場になってみたら、

涙がこぼれる事はなかった

でも、心の奥底に残っていた確かな痛み

だからこそ、出会ったわずかな時間で、

それが引き出され、

会ったら泣いちゃうと思っていたのに

泣かないんだな、私

って感じたんでしょうね。

❝今❞会っている❝昔❞の彼

また、❝今の彼❞と出会ったけれど、

彼女の見ているのは❝昔の彼❞なんですよね。

微笑みのこともそうですし、 

その頃自分がしていた事も無意識に行ってしまう。

 

ショウ・ウィンドウを 横目で見れば

待ち合わせした頃を思うけど

   

恋を終わらせる言葉

急に雨が降り出し、それに急かされるように、

現在はお互いに別の人が待っている場所へ、

それぞれ帰っていくことになります。

ただ、雨が降ってきたから、じゃあね、

ではないんですね。 

 

やっぱりあなた 送ってほしい

わたしのバスが 遠く消えるまで

 

その頃会うと、いつも別れ際、

彼女が見えなくなるまで

見送ってくれるのが彼の常だったのではないでしょうか。

そして、もしかしたら、

2人の最後はいつもとは反対に、

彼女が彼の後ろ姿を眺めていたのではないのかと。

今と昔を目まぐるしく行ったり来たりする心の中。

勿論、この恋はもう終わっていて、

バスに乗って❝今❞へ戻る為に彼女は

❝昔❞の彼に別れの言葉を伝えようとします。 

 

ふりかえる大通り あのひとに見えるように

混んだバスのくもった窓に書く

大きくGood luck and Good bye

 

多分、街中で偶然会って、

さよならするまで、わずかな時間だったと思います、

下手したしら、数分位の。

けれど、

今のほんの少しの時間の中に垣間見る

昔の色濃い時間の欠片みたいなもの

そしてそれは又、

Good luck and Good bye

の言葉で、過去へと戻っていくのです。

 

グッド・ラック・アンド・グッドバイ荒井由実

www.youtube.com

恋を何年休んでますか』挿入歌

 ちなみにこの曲、

恋を何年休んでますか』(2001年)

というTBSドラマの挿入歌として、

非常に効果的に使われていました。

小泉今日子が演じる、主人公小西有子が、

まさにこんな感じの設定。

偶然かつての恋人に再会してしまい、

若く生き生きとしていた頃の自分と、

現在の生活感にあふれた自分を、

振り返り比べつつ、思い悩みます。

で、彼女が家で一人の時、家事の合間に聞いていた、

お気に入りがこの曲。

ドラマでフレーズだけは聞いていたので、

CDで、お!となり、

フルで聞いて、何この曲、すごい良い、と。 

私には街中で偶然昔の人と出会った事はありませんので、

妄想力全開で書き進めてしまいましたが、

なんとも切なく美しい曲だと思います。